ベトナムホーチミン郊外の温泉リゾート
- Yoshinari Okawa
- 2023年9月13日
- 読了時間: 3分
2017年夏よりコロナ禍が始まる2019年末までベトナム、ホーチミン市の郊外で温泉リゾートの設計を行ってきました。
自然の木々が残る広大な敷地の中に日帰り客向けの温泉施設、ビラ型のホテル、プールなどを設計し、2018年から順次エリアごとに竣工し、供用されてきました。

(既存の林を残した森の中の温泉エリア)
コロナの影響がなくなり、3年8ヶ月ぶりにホーチミンへ訪問し、現地を確認してきました。
今回は、2021年に工事、竣工した2期工事を見に行きました。これまで全く現場も確認できていないエリアです。

(VIPエリアの時間貸しプライベート温泉)
大型の温泉プールを主体とした1期と違い、2期工事はVIP用の時間貸し個室温泉やVIPの屋外温泉エリア、マッドスパ、薬草スパなどなど多様な温泉が楽しめるレジャー型温泉になります。

(VIPエリアのアプローチ)
竣工から2年程度たち、ベトナム南部の環境も相まって、植栽がとても立派に成長しております。
おかげで緑豊かなリゾートが実現しており、とても雰囲気の良い落ち着いた場所になっています。

トルコのパムッカレをイメージした棚田状の白い温泉。テラゾーの浴槽が綺麗です。
奥にはギリシャ風の室内温泉が見えます。
巨大な温泉用の設備室が敷地内を大きく占拠しますが、土盛りにより隠し、その地形を生かした段々の温泉を作っています。
熱帯の気候に合わせて、緑に囲まれた温泉としています。

ワビサビと命名された和風テイストの温泉エリア。
ディテール的にかなり変更されており、外国人が作った和風空間となっていますが、緑のおかげで違和感も緩和されています。

森の中には源泉のような打たせ湯もあります。
自然の中を探索して各種の温泉を堪能できます。

VIPエリア専用の屋外ハイドロスパ。こちらは上水を使ったスパプール。いろいろなマッサージ機能のある施設がプール内に点在しております。
心配していた2期工事も緑の成長のおかげで落ち着いたホスピタリティーのある空間になっていました。
2期工事以外にも1期工事のエリアも視察しました。

1機の大型温泉プール沿いに設置したパーゴラ。周辺の緑が3年でとても立派に成長して雰囲気の良い休憩スペースになっています。
手前に植えたプルメリアの木がとても良い感じです。

VIP用の裸で入る露天風呂。建築の屋上庭園にあります。
施主によるとやはり裸で入る習慣がないので、VIPエリアへお金を払って利用するお客さんは少ないとのことでした。

こちらはホテルエリアのカフェと屋外のテラス。
竣工時は既存樹木が剪定されて少し寂しい感じでしたが、3年経って無事に復元しています。

最後はビラ型ホテルのプライベートスパ。
それぞれに庭園がついており、プライベート露天風呂がついています。
ビンチャウという街は、ホーチミンの中心から車で2時間半かかりますが、ホーチミンの市民にとっての身近なリゾートとして長く使われていってほしいです。
Comments